【S7-1】カルシウム拮抗薬の妊婦使用と臨床研究
国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センター
本邦では、複数のカルシウム拮抗薬が使用されており、効能・効果として、高血圧症、本態性高血圧、腎実質性高血圧症、狭心症、頻脈性不整脈、心筋梗塞、持続性心房細動、片頭痛が挙げられる。
カルシウム拮抗薬の妊婦への投与は、医薬品添付文書上、ニフェジピンにおいて妊娠20週以降が有益性投与とされている以外は、内服薬全てにおいて禁忌の制限が設けられている。妊婦の項には、「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている」など、動物実験での影響が記載されている。動物実験の内容は、催奇形性に関するものよりも、出生児の体重増加抑制や妊娠期間及び分娩時間延長の記載が散見される。
一般的に、カルシウム拮抗薬は、高血圧症に対してACE阻害薬、ARB、利尿薬とともに第1選択薬とされている。妊娠中は、ACE阻害薬、ARBは胎児毒性により避ける必要があり、利尿薬については胎盤灌流障害の可能性から通常使用されない。高血圧合併妊娠は、加重型妊娠高血圧腎症や、低出生体重児出産、早産、新生児死亡等の割合が正常血圧妊娠と比較して高いことが報告されており疾患コントロールが重要であるが、医薬品添付文書上、妊娠中の使用を検討することができる医薬品はラベタロール、メチルドパ、ヒドララジン、ニフェジピン(妊娠20週以降)と限られる。
生殖年齢女性ではカルシウム拮抗薬が処方されることも多く、そのなかでもアムロジピン、ニフェジピンは1、2位を占めている。米国、英国では妊婦への投与は禁忌とされておらず、妊娠中の使用に関する情報は大規模ではないが集積されつつある。
本シンポジウムでは、使用頻度の高いニフェジピンやアムロジピンを中心にカルシウム拮抗薬の臨床使用における研究を提示し、妊娠中の使用について考えてみたい。
カルシウム拮抗薬の妊婦への投与は、医薬品添付文書上、ニフェジピンにおいて妊娠20週以降が有益性投与とされている以外は、内服薬全てにおいて禁忌の制限が設けられている。妊婦の項には、「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている」など、動物実験での影響が記載されている。動物実験の内容は、催奇形性に関するものよりも、出生児の体重増加抑制や妊娠期間及び分娩時間延長の記載が散見される。
一般的に、カルシウム拮抗薬は、高血圧症に対してACE阻害薬、ARB、利尿薬とともに第1選択薬とされている。妊娠中は、ACE阻害薬、ARBは胎児毒性により避ける必要があり、利尿薬については胎盤灌流障害の可能性から通常使用されない。高血圧合併妊娠は、加重型妊娠高血圧腎症や、低出生体重児出産、早産、新生児死亡等の割合が正常血圧妊娠と比較して高いことが報告されており疾患コントロールが重要であるが、医薬品添付文書上、妊娠中の使用を検討することができる医薬品はラベタロール、メチルドパ、ヒドララジン、ニフェジピン(妊娠20週以降)と限られる。
生殖年齢女性ではカルシウム拮抗薬が処方されることも多く、そのなかでもアムロジピン、ニフェジピンは1、2位を占めている。米国、英国では妊婦への投与は禁忌とされておらず、妊娠中の使用に関する情報は大規模ではないが集積されつつある。
本シンポジウムでは、使用頻度の高いニフェジピンやアムロジピンを中心にカルシウム拮抗薬の臨床使用における研究を提示し、妊娠中の使用について考えてみたい。