【S2-3】走査型イオン伝導顕微鏡による組織・細胞のイメージング技術の開発
静岡大学 大学院 光医工学研究科
走査型イオン伝導顕微鏡 (Scanning Ion Conductance Microscope : SICM)は液中環境において試料の表面形状をナノスケール分解能で観察可能な走査型プローブ顕微鏡である.SICMは、探針としてガラスキャピラリー(ナノピペット)電極を用いて液中に配置した対照電極との間に生じるイオン電流を検出しながら、ピペット先端を試料表面近傍に非接触で位置決め・走査して画像を形成する.液中観察に特化したSICMは試料に与える力学的相互作用が極めて低いことから,特に生体試料への応用が注目されている.
我々はSICM技法の更なる可能性を求めて,多機能化の開発に取り組んでいる.本発表では、SICMを用いたイメージング技術について、表面形状の凹凸が比較的大きなバルクの生体組織表面の観察例や細胞表面の微絨毛の観察について紹介させていただく.また,測定時間の短縮化による装置開発の取り組みとして,活性な細胞表面の微絨毛の動的観察などについて紹介する.さらに,SICMが検出するイオン電流が表面の帯電の状態に影響を受けることから,液中において帯電する表面が与えるSICM計測への影響についても解説し,さらに,帯電状態をイメージングする手法についての取り組みを紹介する.
我々はSICM技法の更なる可能性を求めて,多機能化の開発に取り組んでいる.本発表では、SICMを用いたイメージング技術について、表面形状の凹凸が比較的大きなバルクの生体組織表面の観察例や細胞表面の微絨毛の観察について紹介させていただく.また,測定時間の短縮化による装置開発の取り組みとして,活性な細胞表面の微絨毛の動的観察などについて紹介する.さらに,SICMが検出するイオン電流が表面の帯電の状態に影響を受けることから,液中において帯電する表面が与えるSICM計測への影響についても解説し,さらに,帯電状態をイメージングする手法についての取り組みを紹介する.