【O-55】霊長類全脳の透明化にむけた新規組織透明化試薬の開発
1)東京大学大学院 医学系研究科 システムズ薬理学教室
2)理化学研究所 生命システム研究センター 合成生物学研究グループ
3)順天堂大学大学院 医学系研究科 生化学・生体システム医科学(医学部生化学第二講座)
2)理化学研究所 生命システム研究センター 合成生物学研究グループ
3)順天堂大学大学院 医学系研究科 生化学・生体システム医科学(医学部生化学第二講座)
近年のマウス組織を対象とした透明化技術の発展により,1細胞解像度での3次元イメージングを可能とし,特に脳においては全細胞解析が実現された.しかし,マウスで得られたデータをヒトへ応用する際に重要な役割を持つnon-human primatesにおいては,従来の手法では透明化困難な組織があるため,ブレークスルーとなる技術開発が求められている.本研究は,従来透明化が困難であった霊長類の脳白質を対象とした透明化試薬の開発することを目標とし,大規模なケミカルスクリーニングを行った.その結果,脳白質を含むマーモセット全脳の透明化に成功し,ライトシート顕微鏡下で1細胞解像度での観察を達成した.これらの技術は,全臓器での網羅的な解析が必要な実験において,新たなツールとして用いられることが期待される.