【O-53】受精卵ゲノム編集を用いたコンディショナルノックアウトマウス作製における遺伝品質管理
1)理化学研究所バイオリソース研究センター 実験動物開発室
2)理化学研究所バイオリソース研究センター 遺伝子材料開発室
2)理化学研究所バイオリソース研究センター 遺伝子材料開発室
遺伝子改変マウスは受精卵ゲノム編集によって効率的に作製できるとされているが、長いコンストラクトを挿入するノックインマウスの作製はいまだに困難である。ゲノム編集によるノックインアレルの配列信頼性を検証するため、同一のガイドRNAを使用してPpme1遺伝子を標的とした3種類の手法(ノックインプラスミドを前核注入する手法、長鎖1本鎖DNAを前核注入する方法、2つのloxPオリゴをエレクトロポレーションにより導入する方法)でコンディショナルノックアウトマウスの作製を実施した。いずれの方法でもファウンダーマウスを作出できたものの、ノックインプラスミドを前核注入する手法が、コンディショナルアレルを持つファウンダーを最も容易に選抜できた。意図しない変異を持たず、目的通りのゲノム編集を施すためには、効率的かつ高精度に配列確認を実施する遺伝品質管理手法を確立する必要がある。